ミヤマクワガタ

生息地:北海道、本州、四国、九州、奄美大島
体長:オス42〜79mm、メス25〜43mm
寿命:1年(ひと夏、越冬しない)

よろいをまとったような形に特徴があり人気も高い。
暑さに弱く標高の高いところに生息する。

ミヤマクワガタの幼虫 ミヤマクワガタの蛹
ミヤマクワガタ 福井県産 WF1

よろいをまとったような姿は大変カッコよく、子供の頃から大好きなクワガタです。

残念ながら、ミヤマクワガタの成虫は必ず秋には死んでしまい越冬しません。
折角大きな成虫を育てる事に成功した場合でも、秋には死んでしまうため寂しいです。

比較的涼しいところに生息し、成虫は多少暑くても平気ですが、特に幼虫が暑さに弱く注意が必要です。

家でも折角大きく育てた幼虫が暑さで死んでしまい、その年は結局メスのみしか羽化しないかったなど、失敗の経験があります。


ミヤマクワガタのブリードはどちらかというと気長にります。

幼虫を育て成虫が羽化しても、ノコギリクワガタ同様直ぐには土から出てこずに、翌年の活動期まで約1年間休眠・越冬し習性などがあるからです。
(休眠中のクワガタを無理に掘り出しても、餌を食べず早死にする事があるので注意して下さい)

折角成虫に羽化しても、すぐには出てきてくれないため、気長な飼育になります。

ミヤマクワガタの産卵・幼虫飼育

ミヤマクワガタの飼育の注意点はともかく暑さに弱い事です。

成虫は幼虫ほど暑さには弱くありませんが、幼虫が育つような温度でないと卵を産まないようです。 産卵させたい場合は温度が24度以下になるように調整をしてやる必要があります。

また幼虫も暑さに弱く、幼虫が小さく弱いうちは30度を超えると全滅する可能性もあります。
家でも大きく育てた幼虫を管理の甘さから暑さで弱らせてしまい、その年は結局メスのみしか羽化しないかったなど、失敗を経験しています。

暑さにさえ気をつけさえすれば、飼育自体はそんなに難しくはないと思います。

(詳しい産卵のセット方法についてはノコギリクワガタ、ミヤマクワガタの産卵セットをご覧ください。幼虫の飼育についてはクワガタの幼虫飼育方法をご覧下さい)

ミヤマクワガタを大きく育てたい場合は、温度を低めにして、1年で大きく育ててしまう方法と(但し1年で成虫が羽化しても休眠するため実際にで土から出てくるのはその翌年)と2年かけてじっくり大きく育てる方法(この場合は2年目に成虫に羽化し土から出るのは3年目)の二通りがあります。

私個人はどちらかと言うと1年で大きく育ててしまう方法を選ぶ事が多く、真冬でも10度前後の高めの温度で育ててました。

1年で幼虫を大きくした場合でも、下の写真のような立派な成虫が育ちます。

ミヤマクワガタ メス
ミヤマクワガタ 福井県産 WF1

本当に大きく育てたい場合は、飼育期間が長い分だけ大変ですが2年がかりでじっくり育てた方が良いように思います。

また1年での羽化を狙っていても、実際には必ず何割かの幼虫は1年目では羽化せずに2年目に突入してしまいます。
生き物を思い通りにコントロールするのは難しいです。


飼育温度を下げる工夫ですが、家では暑い夏の間は飼育ケースを発泡スチロールBOXに入れ、その中に凍らせたペットボトルを入れフタをし温度を下げて飼育していました。

これはまだ飼育初心者の頃インターネットを通じてアドバイス頂いた飼育方法です。お世話になった方々ありがとうございました!

これ以外にも次の写真のように衣装ケースなどに水を張り、その水にケースを浸け温度を下げる方法もあります。

1〜2度下げるだけなら、こういった方法も可能です。家ではかなり暑くなりそうな日には凍らせたペットボトルを浮かせて水温を下げています。

色々工夫して飼育するのも楽しいですね。

ミヤマクワガタの温度管理
ケースを水につけ温度を下げる